手足のしびれ

　しびれは、自覚的な感覚障害をいい、知覚鈍麻、知覚過敏だけではなく、異常知覚、筋緊張亢進、筋力低下、筋萎縮、運動麻痺などがあります。しびれの原因は、①糖尿病によるもの、②手根管症候群によるもの、③坐骨神経痛によるもの、④脳血管疾患によるものがあげられます。

①糖尿病によるものとして、合併症のひとつである抹消神経障害によるしびれは、「手袋・靴下型」といい、四肢の抹消側に左右対称性にジンジンとした異常感覚のしびれを知覚します。

②手根管症候群によるものは、抹消神経が周囲の組織に圧迫された状態に由来するしびれです。親指から薬指までとそれに対する手掌の知覚を支配している神経が圧迫された場合にしびれが起こります。

③坐骨神経痛によるものは、腰部の椎間板ヘルニアなどによる下肢のしびれがあります。一定の距離を歩行することで下肢の脱力や痛みが起こり、一定時間の休息により回復するという症状の特徴があります。

④脳血管疾患によるものは、脳梗塞や脳出血により、四肢はもとより頭部を含む半身の知覚低下や障害により、後遺症として、不快な感覚障害であるしびれを持続的に感じます。